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活動報告

第2回シンポジウム「ICT分野で国際的に活躍できる女性人材の育成を考える-日欧の事例を中心に-」を開催しました。

2009/10/17

プログラム前半の特別講演では、藤澤 美穂氏(内閣府男女共同参画局推進課長)、山田 真貴子氏(総務省総合通信基盤局総務課長)にご講演いただきました。藤澤氏のご講演では、日本の男女共同参画の現状として、少しずつ変化は起こっているものの、指導的地位に就く女性の割合が未だ低いこと、出産・育児後も継続して就業する女性の割合が増えていないことなど、解決すべき課題が指摘されました。山田氏は、日本のICT技術のガラパゴス化の一因として、学生の情報通信系離れが進んだために高度な技術系人材の需給ギャップが拡大していることを挙げ、「ICTは生活に密着していると同時に、グローバルな影響もある分野。ぜひ若い女性に参入してほしい」と参加の女子学生向けにメッセージを贈られました。

続く基調講演では、ヘリーナ メルカス氏(ラッペンラーンタ大学教授)、ハイデ-ローゼ ファータロット氏(ブレーメン応用科学大学教授)とアクセル フィアレック氏(ブレーメン応用科学大学教授)から、それぞれフィンランドとドイツにおける女性研究者支援および人材育成についてお話いただきました。メルカス氏は、北欧において性別による職業の分離が問題となっていること、工学や情報科学分野の女性の割合が少ないことを指摘され、工科大学をより“women-friendly”にするための取り組み、デイケアセンターや学校でのIT体験などのプロジェクトを紹介されました。ファータロット氏とフィアレック氏は、ブレーメン応用科学大学の「女性だけの情報科学コース」を紹介され、最低1学期間の海外留学の義務付けや、ドロップアウトを防ぐための様々な工夫について述べられました。

プログラム後半は、上記の講演者の方々と、重木 昭信氏(株式会社NTTデータ顧問)、当センタープロジェクトリーダーの来住 伸子、当センター特任助教の杉浦 学の8名によるパネル討論を開催しました。重木氏は、現在では「ニーズの適切な把握」が重要となっているため、社会的な学問を理解している人がコンピュータを学ぶことが望ましいと述べられました。来住教授は本学情報科学科における学際領域や英語の教育の重視など、国際的に活躍できる専門家育成のための取り組みを紹介しました。また杉浦特任助教は、高校での情報教育がソフトの操作スキルの習得にとどまっており、生徒が「研究分野としての情報科学」のイメージを持ちにくいことを指摘し、大学だからこそできる実習の提供例として当センター主催「夏の合宿2009」を紹介しました。討論においては、情報科学分野における女子学生の興味の持ち方の傾向や、高校・大学で企業に求められる人材を育成する方法について意見交換がなされました。

 

         

                         

**************************  開催情報  ******************************主催: 津田塾大学
後援: 総務省、国立女性教育会館、フィンランド大使館、フィンランドセンター
ドイツ大使館、ドイツ学術交流会、ドイツ研究振興協会、駐日欧州委員会代表部
協賛: 男女共同参画学協会連絡会、電子情報通信学会、情報処理学会
ACM Japan Chapter、IEEE Japan Council Women in Engineering

<プログラム>
司会:川添 愛(津田塾大学女性研究者支援センター 特任准教授)

  • 開会挨拶 飯野 正子(津田塾大学学長)
  • 特別講演Ⅰ:「我が国における女性研究者支援の現状と課題」 藤澤 美穂(内閣府男女共同参画局推進課長)
  • 特別講演Ⅱ:「グローバル競争時代の情報通信-国際競争力の向上と安心ネット社会の構築に向けて」  山田 真貴子(総務省総合通信基盤局 総務課長)
  • 基調講演Ⅰ:「フィンランドにおける女性研究者支援‐情報科学の理文融合分野を中心に」“Importance of Interdisciplinary Fields of ICT and Female Researchers' Support in Finland” Dr. Helinä Melkas(Adjunct Professor, Lappeenranta University of Technology, Lahti School of Innovation, Finland)
  • 基調講演Ⅱ:「ドイツ・ブレーメン大学における女性のための国際情報科学教育プログラム」“Women's International Degree Programme in Computer Science at the University of Applied Sciences, Bremen, Germany” Prof. Dr. Heide-Rose Vatterrott, Prof. Dr. Axel Viereck(University of Applied Sciences, Bremen, Germany)
  • パネル討論: 「ICT分野で国際的に活躍できる女性人材の育成と情報科学教育」
    コーディネータ:小舘 亮之(津田塾大学情報科学科准教授 / 女性研究者支援センター プロジェクトサブリーダー)
    パネリスト: 藤澤 美穂、山田 真貴子、Dr. Helinä Melkas、Prof. Dr. Heide-Rose Vatterrott、Prof. Dr. Axel Viereck
    重木 昭信(株式会社NTTデータ顧問 / 日本経団連高度IT人材育成部会長)
    来住 伸子(津田塾大学情報科学科教授 / 女性研究者支援センター プロジェクトリーダー)
    杉浦 学(津田塾大学女性研究者支援センター特任助教 / 学習院高等科非常勤講師 情報担当)
  • 閉会挨拶 髙橋 裕子(津田塾大学 英文学科教授 / 女性研究者支援センターセンター長)

    終了後、懇親会

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